投資の基礎知識①(日経平均株価・NYダウ・S&P500)
今回のコラムでは、投資をしていくにあたってよく聞くワードの解説をしていこうと思います。投資経験がない人でも普段のニュースや日常生活の中で「日経平均株価」や「NYダウ」などは聞いたことがあるのではないでしょうか。
これから投資をやってみようかなと思う方にとって、投資に関する言葉の意味を理解することはとても重要です。また、こういった経済指標は私たちの生活とも密接に関係していますので、知っていて損はないと思いますよ。
日経平均株価
日経平均株価(にっけいへいきんかぶか)とは、日本経済新聞社が、東京証券取引所プライム市場に上場している銘柄から選んだ日本を代表する225社の平均株価のことです。
日本の株式市場の大まかな動きを把握することができる代表的な指標で、日経平均(にっけいへいきん)、日経225(にっけいにーにーご)などと呼ばれることもあります。
対象となっている225社は4月と10月(年2回)に定期的に見直しされています。業種のバランスなどを考えて日本経済新聞社が決定しています。最近では日本板硝子、三井E&S、松井証券が外れてメルカリ、レーザーテック、ニトリHDが採用されています。
東京証券取引所
東京証券取引所とは日本で一番大きい、株などの証券の取引を行っている場所です。略して東証とも呼ばれます。東京証券取引所の中には「プライム」・「スタンダード」・「グロース」の3つの市場があり、それぞれ会社の規模や流動性(株式などが市場に出回る多さ)などを基準として分かれています。
上場
証券取引所で株式が売買されるようになることを「上場」といい、その株式を発行している企業を「上場企業」と呼びます。上場するには会社の規模や業績などの一定の基準をクリアする必要があるため、上場企業は世の中の人から信用されやすくなり、資金調達やビジネスがしやすくなります。
日経平均株価の推移
日経平均株価はバブル経済の絶頂期である1989年12月29日に38,957円という史上最高値をつけました。逆にバブル崩壊後最安値をつけたのは2009年3月10日。リーマンショックと呼ばれる世界的な金融・経済危機の際に6,994円まで下落しています。その後「アベノミクス」と呼ばれる経済政策をきっかけに上昇傾向となった日経平均は、新型コロナウイルスの影響で大きく下落する局面もありましたが、2023年12月現在では約30年ぶりに3万円台を回復しています。
NYダウ ・ S&P500
NYダウ(にゅーよーくだう)とは、ダウ・ジョーンズ工業株価平均のことで、アメリカのS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出し発表している米国を代表する株価指数です。米国の各業種の代表的な30社により構成され、時代の流れに合わせて銘柄の入れ替えが行われています。
S&P500(えすあんどぴーごひゃく)とは、同じくS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出し発表している株価指数ですが、NYダウの30社に対して、米国を代表する500社で構成されています。
※時価総額=その会社の規模を表す。通常は「株価×発行済株式数」で計算される。
S&P500の推移
2000年~2002年のITバブル崩壊、2007年~2009年のリーマンショックの期間においては大きく下落をしているものの、全体的には右肩上がりの上昇を続けています。グラフにある1988年1月~2023年12月までの期間でS&P500指数はおよそ18倍となっています。
日経平均株価とS&P500の比較
両者を比較したグラフを作成すると、過去約30年間の歴史においてS&P500が右肩上がりに大きく上昇してきたのに対して、日経平均株価はほぼ横ばいといった状況です。当然日本企業の中でも株価が大きく上昇してきた会社はありますが、国全体でみると大きな差が開いています。
まとめ
今回のコラムでは投資をするにあたってよく聞く「日経平均株価」や「NYダウ」、「S&P500」などのワードを解説していきました。また、それに付随して日経平均株価やS&P500のこれまでの推移を見てもらいました。
これから投資を始めていくにあたって、今後もいろんな用語が出てくると思います。「投資を始めたいとは思っているけれど、、、よく分からない言葉がいっぱい出てきてもう嫌だ!」とならないように、今後も定期的に投資に関する基礎知識を分かりやすく解説していきたいと思いますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう。
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