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投資の本質とは?

投資の本質とは?

前回のコラムでは代表的な金融商品である株式・債券・投資信託の違いや、それぞれのメリット・デメリットをお話しました。
今回は商品の話ではなく、これから資産形成をしていくにあたって、ぜひみなさんに知っておいてほしい投資の本質(投資とはいったい何なのか)をお話していきたいと思います。少し難しい話になるかもしれませんが、どうしてもお伝えしたいことなので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

先に結論を言っておくと、投資とは資産形成であり社会形成です。どういうことなのか、マネにゃん&サポにゃんと一緒に見ていきましょう。

マネにゃんは投資(資産運用)という言葉にどんなイメージがある?
お金を貯めるためにも投資が必要だっていうのは理解できたけど、やっぱり怖いとか損をするっていうイメージも少しだけあるかな。
そうだね、確かに投資は損をする可能性もあるから怖いっていうイメージを持つこともあるかもしれないね。
でも投資っていったい何なのか、僕たちの生活とどう関わっているのかということを、ぜひみんなにも考えてほしいんだ。

経済の仕組み

投資の話をする前に、まずは私たちが暮らす社会の経済の仕組みについてお話したいと思います。
一般的に多くの方は会社に勤めて働き、給料をもらっています。また、消費者として商品を買ったら、代金を支払います。そして、もらった給料からは所得税、商品を買ったら消費税などの税金を国に納めています。国は集めた税金を使って道路や下水道の整備を行ったりして私たちがより暮らしやすいような公共サービスを提供してくれます。
これが基本的な経済の仕組みであり、それらはとても密接に、そしていろんなことが関わりあっています。

例えばあなたが出社する際に立ち寄ったコンビニで朝食のパンを買ったら、コンビニの売上になると同時にパンを作っている会社の売上にもなります。パンを運んできた配送業者の売上にもなるし、パンの原材料となる小麦粉を作っている会社の売上にもなります。パンの包装をしている会社やパッケージのデザインをした会社など、あげだしたらキリがない数の会社が関わっています。
そしてそれぞれの会社にはそこで働く社員がいます。たくさんパンが売れれば、そこに関わるすべての会社の利益が上がり、社員の給料が上がればみんなハッピーですよね。こうやって経済は成り立っています。

働くことや、モノを買うことについて今までそんな風に考えたことなかったよ。
そうだね、働くことは単にお金を得ることだけじゃないし、消費をすることは自分の好きなものを買うことだけじゃなくて、経済活動に参加することなんだ。
投資もそれと同じだよ。

投資とは?

投資とは、ある会社を資金面で応援するということです。そして資金の応援を受けた会社がその資金を使ってよりよい商品を生み出せば、社会はより豊かになり、会社も儲かり、投資家もリターンが得られて、みんながハッピーになります。先ほどのパンを買うことと同じように、1つの会社を応援することは、そこに関わる多くの他の会社や人を応援することになります。
このように、投資とは自分の資産を築いていく資産形成であり社会をより豊かにしていく社会形成であるといえるでしょう。

なるほど、働くことやモノを買うことと同じで投資をすることも社会の経済活動に参加することになるんだね。

極端に言えば、この世のすべてのものはこれまで誰かが投資をして資金面で応援してきたからこそ、今この世に存在しています。
社会を豊かにするための商品を新たに開発しようと志す会社があっても、そのための資金がなければ作れません。現在当たり前のように使っているスマートフォンもどこかへ移動するときに当然のように乗っている車も、過去にその会社に投資をして資金面で応援してきた人たちがいたからこそ、世の中をより便利に豊かにするための商品が生みだされてきたのです。

これでも投資は悪でしょうか?ギャンブルなのでしょうか?確かに金銭的に儲かったり、損をしたりすることもあるでしょう。しかし、金儲けというのはあくまで投資の一つの側面にしかすぎません。その一つの側面だけを切り取ってネガティブなイメージが増大しているように感じます。

確かに金儲けとかリスクが大きいとかっていうイメージが先行しちゃってる気がするね。投資がなければ今の世の中が成り立ってないって考えるとイメージが変わってきたかも。
労働・消費・投資を行うことで、経済活動に参加して、世の中をより良くしていこう!
将来への備えとして投資(資産運用)をすることが目的でもあるけれど、この投資の本質については覚えていてね。

まとめ

これまでのコラムでも将来のお金を貯めるための方法の一つとして投資をおススメしてきました。会社を応援して社会が豊かになり、自分の資産も増える可能性があるなら魅力的じゃないですか?銀行預金やさらに言えばタンス預金では、そのお金は何も生み出しません。預金自体を否定するつもりはありませんが、預金が善で投資は悪という古い考え方は改める必要があると思います。
投資経験がない方、これから資産運用をしてみようかなという方には、ぜひこの投資の本質について少しでも理解してもらえると嬉しいです。

おまけの話

投資とは他人に働いてもらうこと

ここまでの話を聞いて、「そんなものは綺麗ごとで、社会のためとかそんなことまで考えられない。やっぱり自分のお金を増やしたい。」という方もいるかもしれません。そういった方のために、また一つ面白い考え方をお伝えしたいと思います。

株式を買うということはその会社の株主(オーナー)になるということです。たとえ少額でも株を少しでも持っていたら株主です。会社は資金を提供してくれた株主に恩返しするために、よりよい商品・サービスを生み出し利益を出そうと頑張ります。

株式を買う(投資をする)ということは、自分の資金を提供して他人に働いてもらうことでもあります。
ソフトバンクGに投資をして孫正義さんに自分の代わりに働いてもらったり、アップルに投資をしてティム・クックさんに働いてもらうと考えたらどうですか?
自分自身が汗水流して働くことだけが美学でしょうか?

自分も働きながら、他人(世界の偉大な経営者たち)にも働いてもらった方がよくないですか?

あなたの代わりに働いたティム・クックさんが世の中をより良くするための商品を新たに生み出したのならば、少なからずあなたもそこに貢献しています。そうして生まれた商品はきっとたくさん売れて会社も儲かりますから、株主であるあなたへの金銭的なリターンもきっとありますよね。

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